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専修学校教育重点支援プラン2007

1.事業名

 ID手法を用いたリハビリテーションのeラーニング教材開発における実践的パフォーマンスの獲得へのコンテンツ学習の有効利用の検討および従来授業とコンテンツ学習の比較

 

2.事業の概要

 リハビリテーション分野では、膨大な知識と技術を習得するために効果的かつ効率的に教育内容を習得できる教授法の工夫が求められている。

 また、昨今、eラーニングの活用が高まる中、単位取得が一部認可された。

 本事業では、教育内容の知識領域(認識、識別、ルール、技法、定石に則った解法の提示など)を、18年度に実施したID手法(注1)をもとに、内容に適した教育方略を選定し教授方法を開発する。

 開発した教授方法を従来授業とコンテンツ学習で実施し学生の達成度を比較する。

 対象は、在籍する720名の学生とし、それに対応できる検証環境を準備する。

 さらに、臨床実習で重要な実践的パフォーマンスの獲得におけるコンテンツ学習と実習を併用した教育プログラムを開発し検証する。

                                                                                                      

   (注1) ID手法(インストラクショナルデザイン: Instructional Design)とは、授業全体を分析・設計・開発・実施・評価を行い、教育の効果と効率と魅力を高めていく方法論である。

 eラーニングの導入時に教育効果を上げるために活用されるケースが増えている。

 企業での研修に導入されている。

 

3.事業の目的

 リハビリテーション分野の養成では、以下の3つの課題がある。
① 学生は、これまでに聴き慣れない膨大な医学用語の理解と使用に多大な時間を要する。
② 社会経験の少ない学生にとって、実習を経験するまでは医療・福祉機関での理学療法士・作業療法士および言語聴覚士の具体的な役割、実践的パフォーマンスがイメージできない。
③ 学生は、規定されている臨床実習期間が長期であるため、通学して直接教員から繰り返し指導を受けることが困難。


  
 上記の課題を解決していくために、これまで専門学校ではあまり重要視されていなかった教育工学からのアプローチが必要不可欠である。

 すなわち、eラーニングでの学習で単位取得が認可される今日、eラーニングという教育手法を導入するためには教育工学の研究が必須であり、かつ本事業で18年度に実施したID手法を用いて教育内容の分析・設計・開発を継続しなければならない。

 さらに、上記の課題にあるように、個人の理解度に応じて繰り返し学習できるようにeラーニングコンテンツを開発・実施・評価するときにもID手法は有効である。

 そして、知識領域の学習と実践的パフォーマンスの学習それぞれについて、コンテンツ学習が、従来授業、実習の教育プログラムに最善に配置されたものを開発することにより、一層の教育効果が高められると確信している。