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キャリア講習

今、なぜキャリア開発が必要なのか?

産業社会についての課題

企業の信頼性・社会的責任が改めて問われている時代といえます。相次ぐ日本企業の不祥事により、「コンプライアンス経営」の重要性、法令遵守、組織倫理が、また、企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)の重要性が、問われているのです。 人材確保は持続的発展に必要な投資です。企業は人々の価値観や生き方に大きな社会的影響を与えている存在でもあります。企業と個人、企業人と家庭の関係を考えながら、生活の質(QOL:Quality of Life)を高め、より働きやすい環境を提供する必要があります。多様な(Diversity)人材の活用、従業員の能力(Employability)の向上が求められているのです。 加えて、働く人の元気を生み出し、人材を育てる戦略的人材資源管理(HRM:Human Resource Management)が必要です。仕事においてすぐれた成果を出す人の行動特性として「Competency」という考え方、何をしたかではなく、誰にどのように役に立ったかを大切にする「Servant leader」としての人事部の役割、「Employability」(雇用され得る能力)、仕事の中の精神性(Spirituality)等が、再度見直されてきているのです。

若年層の職業意識・職業選択の問題

フリーター問題(400万人余り)、ニート(NEET)問題(若年無業者:85万人余り)が深刻さを増しています。ここでは、人付き合い等会社生活をうまくやっていける自信がないという理由が43.1%であり、次いで、自分の能力・適性に合った仕事がわからない、自分の能力・適性がわからないと続きます。 若者の「自己効力感:self-efficacy」は他国に比較し、非常に低くなっています。私は他人に劣らず価値ある人間だと思っている日本対米国比は、1:6です。また、高い離職率(7・5・3問題)も重要課題の一つです(中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割が卒業、就職後3年以内に離職)。

中高年層のキャリア問題

職務再設計、業務の見直し、在宅勤務(SOHO:Small Office/Home Office)等、年齢にかかわりのない働き方や、地域と家庭のバランス、ボランティアなどの社会参加等、また若年層指導、就業環境整備等、働き方の多様化と環境づくりが求められています。 多様な働き方の選択肢を拡大する「ワークシェアリング(Job sharing)」も重要課題の一つです。

女性のキャリア問題

新入社員調査2000年→2002年では、「いずれ家庭に入りたい」が41.8→25.9%と、女性の意識変化があります。ジェンダー(Gender)に縛られず個性と能力を発揮して輝く社会が求められているのです。機会均等と女性の地位向上への取り組みであるPositive actionや、仕事と育児・介護とが両立できるような制度を持ち、多様で柔軟な働き方の選択ができる取り組み「Family friendly」企業があります。

障がい者のキャリア開発・雇用対策

障がい者と健常者とは、お互いが特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが正常なことであり、本来の望ましい姿であるとする「Normalization」の考え方が主流になりつつあります。

以上、五つの現代社会の課題を鳥瞰してきましたが、このような現代社会の大きな課題に、限られた自分の経験と情報からでは的確な判断ができず、問題解決に苦慮することが多いのが現状です。 キャリア・コンサルタントは、こうした社会背景とそこで働く、また学ぶ人々の強いニーズにお応えいたします。産業カウンセリングの中のみならず、卒業後の進路を明確にし、今後のライフキャリア計画を行う生徒、学生にとっても、非常に重要な役割を担っております。